Vintage Alpina SS/33mm new old stock

7月 01, 2022

Vintage Alpina SS/33mm new old stock

Vintage Alpina SS/33mm

スイスの時計メーカーAlpinaのウオッチ。

長い歴史のあるアルピナ社は一時期にはドイツに工場を構え、スイスの時計会社の中でもさまざまな時計を開発し販売したメーカーとして知られます。この一見軍用時計にも見えるシンプルな時計は、構造的にも本格的な軍用時計の構造もみられるスポーツウオッチです。ややスリムなラグと、サイドをストレートに切り取ったようなケースが無骨な表情を見せています。薄いが大型のリューズも操作性がよく、グローブをしたままでも巻き上げや時刻合わせができる実用性をもっています。経年の変化によって、すごみのある鈍い光を放つケースはヴィンテージウオッチの魅力と言えます。

何よりこの時計の魅力はダイヤルでしょう。スモールセコンドを備えた文字盤は、生産当初はブラックの文字盤でした。永い時間の経過と当時の保管状況、さらに生産当時の塗料の関係からか、表面のブラックカラーは剥げ落ち、金属感のある下地が顔を見せさらにブラウンがかった色味に変化しています。時間と時計の置かれた場所によって、この文字盤はグレーに見えたりブラウンに見えたりと多彩に変化します。最近ではエイジングダイヤル、トロピカルダイヤル、またブラウンチェンジダイヤルなどと呼ばれ、唯一無二のこうしたダイヤルの経年変化が好まれているのはご存じでしょう。アラビア数字の夜光塗料はすでに光りませんが、文字周辺にもカラーチェンジが起こっていて時間の経過を見てとれます。

キャリバーは名機とされるCal.592が使用されています。1940年代の多くのモデルに搭載された機械です。ムーブメントとケース内部の構造を見ると、ここにも軍用時計のディティールが垣間見えます。ケースバックの刻印にあるようにANTIMAGNETIQUEとあるように、ケース内部にはムーブメントを防塵保護し、帯磁を防ぐためのインナーケースが挿入されています。２重構造のケース内部がしっかりとムーブメントを守り、堅牢な構造になっています。これらの構造は1940年代の軍用時計に見られるディテールです。ケースのラグ幅は18mm。ばね棒を使用できる設計ですので、通常のベルトや引き通しのベルトも使用頂けます。今回はコットン製の16mmのオリーブグリーンのベルトをセットしています。ベルトとの適合性から、よりミリタリーウオッチの雰囲気を醸し出す仕様に致しております。

文字盤、ケース、針など軍用の意匠も垣間見える時計ですが、軍用ではありません。稼働良好で巻き上げも良好で普段使いできるコンディション。ケースバックはスクリューバックです。ヴィンテージウォッチですので、防水性は防汗程度とお考え下さい。

コンディションにおける注意事項
裏蓋は開閉に伴う傷や開閉された痕も見て取れます。ケースには打ち傷もございます。風防に傷はありません。ミドルケースは打ち傷や小傷があるものの、研磨は少なく本来のファットなシェイプを維持しています。

マテリアル　ステンレススティールケースサイズ　33mm リューズ含まず駆動形式　アルピナ製　Cal.592 手巻き　ダイヤル　ブラック　グレーブラウンカラーチェンジ　　ベルト幅　18mm
オーバーホール後のお渡しとなります。　(約1か月から2か月程度)